英語の勉強法|大人がやり直すときの、決める順番

練習のしかた文=中川 代表コーチ

Summary

英語の勉強法で迷うのは、選択肢が多すぎるからです。決める順番を固定すると迷いが消えます。目的(何のために)→ 範囲(どこまで)→ 順番(何から)→ 置き場所(いつやるか)の4つを先に決め、教材は最後に選びます。この順番を逆にすると、教材を変えても同じところで止まります。

「英語の勉強法」を調べると、正しそうな情報がいくらでも出てきます。そして調べるほど決まらなくなります

原因は、決める順番が決まっていないことです。教材から入ると、その教材に合った目的を後付けすることになり、途中で違和感が出ます。

決める順番は4つ

順番決めること決まらないと起きること
① 目的何のために使うかどこまでやれば終わりか分からない
② 範囲どの場面・どの技能か範囲が広がり続けて終わらない
③ 順番何から手を付けるか全部を同時にやって、どれも進まない
④ 置き場所いつ・何のあとにやるか忙しい週に全部消える

教材を選ぶのは、このあとです。①〜④が決まっていれば、教材は「その条件に合うもの」を1冊選ぶだけになります。

Videoインプットの科学的なコツ3つ③の順番を考えるときの前提になる話です。1分でまとまっています。Hightouch株式会社が運営する YouTube「大人のやり直し英語」より

① 目的:使う場面で決める

「英語ができるようになりたい」では決まりません。使う場面まで下ろします。

  • 会議で発言できるようになる
  • 海外の同僚と雑談できるようになる
  • メールを30分ではなく10分で書けるようになる
  • TOEIC で◯点を取る

「判定できるか」で選んでください。 判定できない目的は、達成感が返ってこないので続きません。

② 範囲:4技能を全部やらない

読む・書く・聞く・話すの4つを同時にやると、どれも進みません。目的から逆算して、要るものだけにします。

目的主に要るもの
会議で発言聞く+話す
メールを速く書く(+読む)
海外出張聞く+話す(限られた場面)
TOEIC聞く+読む

要らないものを切るのが、この工程の本体です。

③ 順番:土台 → 自動化 → 実戦

多くの学習法に共通する並びは、おおむねこうなります。

  1. 土台 — 語彙と文法。分からない語が多すぎると、何をしても効率が落ちます
  2. 自動化 — 音読・シャドーイング。分かるものを、考えずに出せるようにします
  3. 実戦 — 実際に使う。使って初めて残ります

飛ばされやすいのが2です。 1から3へ直接行くと、知識はあるのに口から出ない、という状態が生まれます。

④ 置き場所:いつやるかを固定する

ここが最も見落とされ、そして最も効きます

  • 「毎日30分」ではなく「コーヒーを淹れたら15分
  • 忙しい日の最低ラインを先に決める(1分でよい)
  • 途切れたときの戻る日を決めておく

詳しくは 英語学習の習慣化 に、出典つきで書いています。

教材は最後に、1つだけ

①〜④が決まっていれば、教材選びは簡単になります。

  • 目的と範囲に合っているか
  • 音声が付いているか(②の自動化に要る)
  • 1冊で足ります。複数買うと、どれも中途半端になります

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正直に書いておくこと

ここに書いたのは決める順番であって、具体的な教材や1日の細かいメニューではありません。順番が決まっても、そこから積み上げる時間は必要です。

また、③で挙げた「土台→自動化→実戦」は、学習について一般に語られている並びを整理したものです。この順番でなければ伸びない、という研究を示せるわけではありません。目的や現在地によって、順番が入れ替わることもあります。

目的が試験のとき

点数が要るのか、英語を使えるようになりたいのかで、時間の使い方は変わります。

そもそも独学で進めきれるかを迷っているなら、英語の独学は、どこまでできてどこで止まるかに、どこまでが独学で解けてどこから解けないかを分けて書きました。

よくある質問

Q結局、何から始めればいいですか。
使う場面を1つ決めるところからです。場面が決まると必要な技能が決まり、範囲が絞れます。教材から入ると、目的を後付けすることになります。
Q4技能をバランスよくやるべきですか。
目的によります。仕事で会議に出るなら聞く・話すに寄せてよく、メールが中心なら書くに寄せて構いません。全部を均等にやると、どれも進みにくくなります。
Q毎日どのくらいやればいいですか。
時間の長さより、忙しい日でも消えない最低ラインを決めておくことのほうが効きます。ゼロの日が続くと、量に関係なく元に戻ります。

Author

中川 代表コーチ

Hightouch EnglishHightouch株式会社

英語をやり直す大人の学習設計を、行動科学にもとづいて組み立てています。

TOEIC 950点/関東甲信越英語教育学会(KATE)会員/全国英語教育学会(JASELE)会員

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