英語の雑談が続かない|話題を探す前に、返し方を持つ
Summary
英語の雑談が止まるのは、話題が思いつかないからではありません。相手が答えたあとに返す形を持っていないからです。必要なのは3手だけ——短く反応する、ひとつ広げる、こちらから相手に渡す。話題そのものは、天気と移動と食べ物で足ります。
会議は乗り切れるのに、そのあとの雑談で沈黙する。海外出張や来客対応で、いちばん気まずいのがここです。
このとき「話題が思いつかない」と感じますが、実際に止まっているのは別の場所です。
止まっているのは、相手が答えたあと
雑談の流れを分解すると、こうなります。
- こちらが質問する — これはできる(How was your flight?)
- 相手が答える — 聞き取れる
- こちらが返す ← ここで止まる
- 次の話題に移る — 3で止まるので、ここまで行かない
つまり、準備すべきは質問リストではなく、3の返し方です。質問はいくらでも思いつくのに会話が続かないのは、このためです。
3手だけ持つ
① 短く反応する(3語でいい)
相手の答えに対して、まず反応だけ返します。文にする必要はありません。
| 相手の話 | 返し |
|---|---|
| 良いこと | That's great. / Nice. / Good to hear. |
| 大変だったこと | Oh, that's tough. / That sounds hard. |
| 意外なこと | Really? / Wow, I didn't know that. |
| 共感 | Same here. / I know what you mean. |
沈黙の8割はここで防げます。 内容の無い相づちでも、会話は途切れません。
② ひとつだけ広げる
反応のあとに、相手の答えの中の単語を1つ拾って質問します。新しい話題を探す必要はありません。
相手: It was a long flight — about 13 hours. あなた: Oh, that's tough. Thirteen hours — did you get any sleep?
拾うのは数字・場所・固有名詞が簡単です。すでに出てきた語なので、聞き取れています。
③ こちらから渡す
2往復ほどしたら、質問を相手に返します。同じ質問をそのまま返すのが最も簡単です。
How about you? / What about you? / And you?
これで相手が話し始めるので、こちらは①に戻れます。①②③の輪を回すだけで、雑談は成立します。
話題は3つで足りる
新しい話題を探すより、毎回同じ3つを使い回すほうが実用的です。
| 話題 | 質問例 |
|---|---|
| 移動 | How was your flight? / How was the trip? |
| 場所・天気 | Is this your first time in Tokyo? / How's the weather back home? |
| 食べ物 | Have you tried anything interesting here? / Any food you'd recommend? |
避けたほうがよいのは、年齢・家族構成・宗教・政治です。国や相手によって受け取られ方が大きく変わります。上の3つは、ほぼどこでも安全です。
沈黙が来たときの1文
それでも沈黙は来ます。そのときに使う1文を決めておくと、焦らずに済みます。
So, how's the project going on your side? Anyway — are you here for the whole week?
So, や Anyway は、話題を変える合図として自然に使えます。日本語の「ところで」と同じ役割です。
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正直に書いておくこと
ここに書いたのは会話を途切れさせないための最小の型であって、内容のある会話ができるようになる方法ではありません。関係を深める雑談には、当然もっと語彙と背景知識が要ります。
また、雑談の作法は文化によって差があります。ここで挙げた話題は比較的どこでも安全な範囲にとどめていますが、相手の反応を見て調整してください。
よくある質問
- Q話題が思いつきません。
- 話題を増やすより、返し方を3手持つほうが効きます。移動・場所・食べ物の3つを使い回せば、話題そのものは足ります。
- Q相手の話が聞き取れないときはどうしますか。
- 聞き取れた単語を1つ拾って確認してください。Thirteen hours? のように繰り返すだけで、聞き返しにも相づちにもなります。
- Q沈黙が怖くて、こちらが話し続けてしまいます。
- 2往復したら How about you? で渡してください。話し続けるより、相手に渡すほうが会話は長く続きます。
Author
中川 代表コーチ
Hightouch English/Hightouch株式会社
英語をやり直す大人の学習設計を、行動科学にもとづいて組み立てています。
TOEIC 950点/関東甲信越英語教育学会(KATE)会員/全国英語教育学会(JASELE)会員