中学英語のやり直し|全部やらずに、使う範囲だけ戻る

練習のしかた文=中川 代表コーチ

Summary

中学英語のやり直しは、戻るかどうかの判定から始めます。説明を読んでも分からないなら戻る価値がありますが、説明は分かるのに口から出ないなら文法の問題ではありません。戻る場合も全範囲は不要で、時制・語順・疑問文と否定文・前置詞の4つに絞れます。

「基礎からやり直そう」と中学英語の教材を買って、3分の1あたりで止まる。よくある止まり方です。

原因は、戻る必要があるかどうかを判定せずに、全部やろうとしたことにあります。

まず判定する:本当に戻る必要があるか

次の文を読んでください。

If I had known, I would have told you.

  • 「仮定法だな」と分かる/説明を読めば理解できる → 戻る必要は薄いです
  • 説明を読んでも何が起きているか分からない → 戻る価値があります

もう1つ試します。

「私は昨日、友人にその本を渡しました」を英語にしてください。

  • 書けた(多少の間違いは可) → 語順の土台はあります
  • 語順から迷った → 戻る価値があります

書けるのに口から出ない場合は、文法ではなく練習量の問題です。中学英語に戻っても解決しません。

Video【9割が間違い】"がんばって!" を英語で言える?中学レベルの語だけで言えるのに、出てこない例です。文法ではなく使い方の問題であることが分かります。Hightouch株式会社が運営する YouTube「大人のやり直し英語」より

戻る場合、範囲は4つでいい

範囲なぜ必要か
① 時制(現在・過去・現在完了)話すときに必ず選ぶ
② 語順(SVO と修飾の位置)ここが崩れると通じない
③ 疑問文と否定文会話の半分はこの形
④ 前置詞(動詞とセットで)抜けると不自然になる

逆に、後回しでよいものもあります。

  • 分詞構文・関係副詞・複雑な仮定法 → 読むときに出会ったら戻れば足ります
  • 語法の細かい違い → 使う場面が来てから

中学英語の教科書は網羅的に作られているので、順番に進むと、使用頻度と関係なく時間を使います。

進め方:読むのではなく、書いて確かめる

範囲を絞っても、読むだけでは残りません。次の形で回します。

  1. 範囲のうち1項目(例:現在完了)を読む
  2. 自分の仕事や生活の文を3つ作る
  3. 作れなかった部分だけ、もう一度読む

②が本体です。 例文を読んで分かった気になっても、自分で作ろうとすると詰まります。詰まった箇所が、本当に必要な復習箇所です。

どのくらいで終わるか

4つの範囲に絞れば、1日15分で3〜4週間が目安です。全範囲をやると数か月かかります。

ただし、これは「読み終わる」までの時間です。口から出るようになるのは別の工程で、そちらは音読やシャドーイングの領域になります。

大人が中学英語をやり直す利点

学生のときと違い、大人には有利な点があります。

  • 文法用語の説明が理解できる — 抽象的な説明を受け取れます
  • 使う場面がある — 覚えた形を試す機会が仕事の中にあります
  • 範囲を自分で決められる — 試験がないので、要らない範囲を切れます

3つ目が最大の利点です。 学生は全範囲をやる必要がありますが、大人は切れます。

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正直に書いておくこと

ここで示した判定(2つの例文)は、簡易な目安です。これで完全に判定できるわけではありません。実際には、範囲によって分かるところと分からないところが混ざります。

また、「中学英語が完璧なら話せる」という言い方も見かけますが、文法が分かることと、口から出ることは別です。中学英語の復習は土台の確認であって、それだけで話せるようになる工程ではありません。

よくある質問

Q中学英語からやり直すべきか、どう判断すればいいですか。
文法の説明を読んでも分からない項目があるなら、戻る価値があります。説明は分かるのに口から出てこない場合は、文法ではなく練習量の問題なので、戻っても解決しません。
Q教科書と参考書、どちらがいいですか。
大人向けにまとめられた1冊で足ります。教科書は学年ごとの配列になっているため、必要な範囲だけ抜き出すのに向きません。
Qどのくらい時間がかかりますか。
範囲を4つに絞れば、1日15分で3〜4週間が目安です。ただしこれは読み終わるまでの時間で、口から出るようになるのは別の練習が必要です。

Author

中川 代表コーチ

Hightouch EnglishHightouch株式会社

英語をやり直す大人の学習設計を、行動科学にもとづいて組み立てています。

TOEIC 950点/関東甲信越英語教育学会(KATE)会員/全国英語教育学会(JASELE)会員

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